上司に言われて仕方なく――と己に言い聞かせながらバーナビーは以前交換しておいた合鍵で虎徹宅へと足を踏み入れる。
連絡もなく、まったく! と怒りを感じながら一通り部屋の中を見まわるも本人の姿は見えず、仕方なくバーナビーは虎徹の寝室へと向い足を踏み入れた。
てっきり虎徹が寝たままだと思ったベットをめくればそこには黄色と黒の縞々模様の動物が丸くなって寝ていた。
よく街中なで見かける猫を幾分か大きくした感じの動物はなぜか虎徹が昨夜寝ていたときに着ていたであろう服の中に隠れるように居る。
――おじさんはどこだ? いやそれよりコレはなんだ?
ベットの上で寝ていた動物は人の気配に気がついたのか耳をピコピコと動かしたあとおもむろに顔をあげた。
同時に動物とバーナビーの視線が重なり更に驚く――虎徹と同じ金色にも見える強い目がバーナビーを捉えて離さない。
身動きをすら取れないほど強烈に。
――ありえない。と呟かれた言葉の中には信じたくない、というニュアンスが見え隠れし、バーナビーの心情を悟ったのかその動物はニヤリと笑った。
本来表情筋がさほど発達していない動物は笑むことすらしないはずなのに――だ。
「……これは夢か?」
現実逃避をしたくなったバーナビーには非はないだろう。
しかしソレをあざ笑うかのように「バニーちゃんおはよう。迷惑かけてごめんな〜」とバーナビーに話しかけたのだ。
普段となんら変わらない虎徹の声で。
〜 To be continue? 〜
【 書いた日:20011/06/07◆ABITIEYシリーズより 】